ミステリ×恋愛のゲーム「未定事件簿」が面白い!
「原神」「崩壊3rd」といった時間泥棒ゲーを生み出したmihoyoから新しくリリースされた「未定事件簿」に夢中です。
物語の舞台は2030年の架空近代都市、ステラ市。
新米弁護士である主人公が、ステラ市で起きた不可解な事件の真相を探りながらその裏で暗躍する組織の謎に迫る――
という推理系乙女ゲームです。
逆転裁判のように完全なロジックゲームというわけではなく(ソシャゲらしく)最終的にカードバトルになるのですが、仮説をたてる「推論」や、証拠品をしかるべき時に選ぶなど推理要素も楽しめるつくり。
真剣に考えに考えて大抵不正解の方を選ぶ残念すぎる脳みその私ですが、間違えても何度でも選びなおせる親切設計!
頭いい人たち×5によって爆速スピードで話がまとまっていきます。
(そのたびになんども履歴を見直して「え?」ってやってるやつ)
乙女ゲーというカテゴリではありますが、本編はミステリー要素の方が強め。
本格的な推理をしたい人には物足りないかもしれませんが、謎に迫る雰囲気が好きならお勧めです。
※起きる事件や真相が陰鬱というかえぐい部分もあったりするので、人によっては注意が必要かもしれません。
↓ゲーム本編の雰囲気がわかりやすい現在配信されている五章のpv。
章ごとに事件は完結する形式ですが、背後で糸をひく組織はなかなか尻尾を掴ませてはくれません。
ステラ市を暗躍する組織に対抗するために作られたグループ、NXX(エヌトゥーエックス)に主人公は加入することになるのですが、その道行きはプロローグを見る限り不穏に満ちています。
おそらく本編の未来にあたるこのプロローグ、一度見るともう二度と見ることができないのですがyoutubeにあげてくれていた方がいましたので参考までに。
登場人物
五章までの本編ストーリーにくわえ一部イベントストーリーにも触れた内容となっていますので、ネタバレOKの方のみご覧ください。
主人公
※画像はゲーム内画像をブログ用にサイズ変更して使用してます。
本作の主人公。とても可愛いキャラクターデザイン。
頭が良くて、優しさもありながらハッキリ物は言うタイプ。真っすぐな性格なので応援したくなります。
カードは攻略対象単体のものではなく、主人公も含まれたスチルのような扱いなので集めるのも楽しいです。カードごとに髪型が変わったりするのもいい。
法廷での主人公の姿も凛々しくて素敵。
左京や森月との会話は尊敬する年長者への対応、夏彦との会話は気心の知れた親しい感じ、景との会話はちょっとツンツンした対応(景がからかってくるから)と相手によって見える一面が異なるのも好きです。
水無瀬 夏彦
実の両親を亡くした際に、主人公の両親に引き取られた幼馴染。主人公と兄妹のように育ってきました。
高校までずっと一緒でしたが、市外の大学に飛び級進学したのをきっかけに主人公の前から姿を消し、8年の月日を経て再会することになります。
名の知れた探偵として活動していますが、国家安全調査庁に所属する国家公務員でもあります。機密事項が多く、身の安全が保障されない「任務」も請け負っている様子。
NXXに加入した経緯も異質で、国による特派員としてメンバーに合流。
「主人公に昔から一途な好意を抱く幼馴染」というよくある設定だと思いきや「余命三年」という爆弾を抱えていることが発覚。嘘だと言ってくれ…。
プロローグの羽となって消える描写も「ある日突然姿を消す」あるいは「死」を意味してそうで怖い。
現段階では主人公には余命のことを隠していますが、いつか来る死別を見据えて主人公に接しているため思いを伝えることもできません。切ない。
主人公とは謎解き仲間でお互いを「ホームズ」「ワトソン」とふざけて呼び合う仲。
個別ストーリーやカードストーリーでは二人で仲良く謎解きするシナリオが多いのですが、こちとら二人が解く謎の一割も理解できてません。私だけでしょうか。
主人公の前だと元気でなつっこいタイプに見えますが、無邪気な感じは主人公の前以外だと鳴りをひそめ、任務を淡々と遂行する仕事人に。
太陽みたいに明るいと称される夏彦にコードネーム「レイブン」としての顔があるのは本編序盤からわかっていたこと。
…なのですが、イベント「消えた財宝」にて見せた、殺人前科のある危険人物(遠野)に対する初出の顔に沸いた人は私だけじゃないはず。
???
(思っていたよりも数段深い闇を突然くらって思考停止した)
ウソでしょ、このパンくわえたあどけない子と同一人物…???
夏彦、とんでもない劇薬だった。
NXXファイルでのコメントは一番冷たい…というかバッサリ切り捨てるような反応を見せているところにギャップは以前から感じていたんですが…!
遠野は今回マークされた人物のなかでもダントツにヤバい殺人者だったので、夏彦相手じゃなかったら危険でしたね。
どのルートでも危険な目に遭いつつ「またノスタ島に行きたいな♪」って思える主人公のメンタル、改めて強すぎません?
SSR「心安らぐ在り処」のカードストーリーにて特殊部隊の教官まで務めていたことが発覚。元部下からのイメージは「冷徹で無慈悲」「感情を持ち合わせていない」と散々。ますます夏彦の特殊部隊時代が気になりますね…!
和泉 景
現役大学院生かつ財閥パックスの御曹司。
本来の取締役である兄、和泉弘の代わりに、現在一時的に会社を任されています。
俺様キャラかと思いきや、生意気だけど主人公のことが大好きな忠犬キャラでした。
主人公がこの子にだけ微妙に当たりが強いのも見ていて面白いです。
初対面の不遜さはどこへやら、無下に扱われてもめげずに「おねえさーん」と寄って来る姿が可愛いです。
一方で、経営者として肝の据わったビジネスマンでもあるというギャップがいい!
兄のことがなければおそらく大好きな芸術にもっと打ちこめたんだろうな。
恵まれた地位にいるからこその苦しみが切実で、でもそこで腐ったり拗ねたりしていないところが素敵。
イベントでも本編でも家族・身内愛が強い発言が多いので、根はかなり人情派なのだと思います。
芸術を愛していますが、家族や部下のことも大切だから無責任にパックスを放り出すこともしないし、できない。
この家族や会社への愛の深さが今後プロローグの不穏さに繋がってしまうんでしょうか…。
「消えた宝物」イベで松田に「景くん……いや和泉景!」って呼びなおされてたのがとてもしんどかったです。
景は夏彦に松田が怪しいと言われたときもまず庇いましたし、最後まで見捨てなかった。でも松田の方は、結局世間と同じように「パックスの和泉景」としてしか見ていなかったんだなって…。
松田がクロだとわかった時の「やっぱり誰であろうと無条件に信用しちゃだめってことか……」という諦めたような呟きが気の毒でした。
こんな環境で育ったら歪んでしまいそうですが、景の場合は口は悪いものの今のところびっくりするくらい心根がまともなんですよね…。
ああ、本当はただただ尊さポイントに萌えたいのに、彼のモチーフ(蛇)やプロローグが不穏すぎてつい心配してしまう。
「その方が都合がいい」として世間の悪評を正すことなく、人知れず有能な経営を続けている和泉景に世界はもっと優しくしてやってください。
左京 静真
主人公の上司であり、法律事務所の頼れるエース。
なんでもできるタイプですが、恋愛に関してはウブで「恋愛マニュアル」を熟読→真に受けて実行してみたりとギャップがすごい。29歳…だと…?
同僚の財前さんに弄りたおされているところが好きです。
まさかそんな一面があるとは思わない部下たちからは、普段の完璧人間ぶりから尊敬されつつも畏れられていてその孤独を静かにかかえているのがちょっぴり切ないですね。
周りより出来るからこそ「あの人と私は違う」と距離を置かれることが日常の彼にとって、敬意を持ちながらも過度に自分を恐れず接してくれる主人公の存在は癒しなんだろうな。
きわもの揃いのNXXメンバーのなかでは、一番普通の立ち位置におさまれている常識人だと思います。
お酒は飲まず、料理が大得意。旦那さんとして理想すぎる。
あくまで現時点での所感ですが、四人の中で付き合うにあたって障害が少ない印象。
左京さん自身に今のところ特に不穏要素が見当たらないぶん、プロローグとの落差が気になる点ではあります。
失踪した恩師、九条秋人の存在が肝になるんでしょうか。
九条が裏切ったと言われると冷静さを失う様子が散見されますが、個人的には九条先生がこれだけ怪しいと言われると逆にシロな気も…?
年長者らしく一番落ち着いた性格だと思いきや「消えた宝物」イベントで「私の暗記力と学習能力が、役に立ってよかった」とドヤるのが予想外すぎて。
普段はものすごく頼りになるのに、主人公が絡んだ時は「負けないもん!」って男児になる感じ可愛いですね…
森月 黎
一番得体が知れない人。おそらく敵にまわすと最も危険なタイプ。
プロローグを見てもひとりだけ別格の扱いを受けており、核心を知る立ち位置のキャラに見えます。メタ的な視点でもmihoyoの銀髪+黄金目は超重要人物…(崩壊3rdのとある重要キャラのカラーリング)
「催眠ができる」とBDCラボにわざわざ書かれているので、おそらくプロローグは主人公に催眠療法を実践しているのでしょう。いったいどういう状況でそうなったのかが、何よりも気になるところです!
精神科医として常に落ち着いたキャラではありますが、イベントやカードストーリーを読むとその精神の危うさ、時に子どもっぽい部分も垣間見えるんですよね。
消えた宝物イベントで「僕は博士号二つもってる」マウントを左京先生にとっていたところとか爆笑しました。
あとは一緒に「森月心理教育研究所」を立ち上げたという和泉弘との関係も気になるところ。
一緒に立ち上げたくらいなので、それなりに近しい立場にいたと思われます。それこそ友人関係だったのか、あるいはただのビジネスパートナーだったのか。
ステラ市に移住した年に研究所を立ち上げているので、ひょっとすると移住するきっかけにも弘は関わっている可能性があります。
出身国のスウォルト王国も謎に包まれてますし、まだまだわからないことだらけのキャラですね。
森月さんは主人公にベタ惚れな発言・態度をとる一方で主人公を観察対象として見なすような発言もするのでキャラが掴みにくいです。
主人公大好きなのはわかるんですが、底知れなさゆえに何を考えているのかわからない…。
本編のストーリーとも深く関わっていそうなので、明らかになるのはずっと後になりそう。
このミステリアスな感じが魅力!…とはいえ早く真意を知りたいです。
カードストーリーでもチラホラ重要そうな情報が出されているので油断なりません。(しかもほぼ全部意味深発言が含まれる)コインと育成チップが足りない…!
ちなみに森月黎の性格が好きな人にお勧めしたいのが、LINE漫画で読める「チーズ・イン・ザ・トラップ」の青田淳……。
右の黒髪の方が青田淳です(左の河村亮も死ぬほどカッコイイ。でもこの漫画はどっち派かきっぱり分かれる印象)
それぞれの登場人物の行く末、物語に隠された大きな謎が気になって今一番続きの気になるゲーム。今後の展開が楽しみです。
プロローグの謎から原神・崩壊3rdとの関わりなどプレイしていて気になった点を書いてます。よろしければお時間ある時にどうぞ。