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【ミラベルと魔法だらけの家】カミロというとんだ沼があった

ディズニー+に入会したので、2021年公開の映画「ミラベルと魔法だらけの家」を観ました。

歌の良さ、ミラベルのギフトは結局何だったのか?という考察、家族というテーマについて観ながらつらつら考えたこと…色々語れることはたくさんあるのですが、これだけは外せない

カミロ・マドリガルという出番が少ないわりにやたら格好いいキャラクター…!

カミロは主人公ミラベルと同い年の従兄です。
ギフトは変身。性別問わずどんな容姿にも変身可能。

その出番、わずか4分41秒。

英版・日本版どちらも格好いい声!
ちょっと軽薄そうな感じがいい。
個人的には歌っている時は、英語版の方が好きかな。

カミロの出番は、上でも述べたように五分もないです。
にもかかわらず、強烈に印象に残るキャラクターでした。
動きが派手なのと、陽気な性格が見ていて愉しいからでしょうか。

ころころ変わる表情・姿といい、くるんと回って変身するのといい、たった数秒間で魅せてくるエンターテイナー。

カミロの歌うパートが多い"We Don't Talk About Bruno"も見どころです。

脅かすの大好き!なわる~い顔をしたかと思いきや、意外にもミラベルをお姫様抱っこしたあとの下ろす手つきが丁寧で優しいところがポイント。

あとは「Isabella your boyfriend's here~~~↑↑(イサベラ、彼氏だよぉぉ~~~~ハッハハハァ↑↑↑)」の茶化してる感じがすごく好き。

畠中祐さんカミロの三割増しでからかってる感じ、最高です。

目次

ジャレッド・ブッシュ監督によるQ&Aからわかるカミロ

ジャレッド・ブッシュ監督の公式twitterにおいて、「ミラベルと魔法だらけの家」に関するQ&Aが公開されています。

見つけられる範囲でカミロの設定について書かれていたことを一部紹介。監督は今も質問に答え続けてくれているようなので、全て拾いきれてないです。

ミラベルとカミロは当初敵対関係にあると構想されていたが、その役はイサベラにあてられた(現在はその設定はなくなった)1

カミロの今の見た目はギフトによるもので本当の姿ではない…という構想がかつてあった。最終バージョンにおいてその設定はなくなったので、カシータの力が失われてもカミロの見た目は変わっていない2

変身する際にターンする必要はない3

カミロはミラベルより数か月年上の15歳4

カミロは様々なペルソナをつけかえる”シアターキッド”
ミラベルと年が近いので、彼女がギフトをもらえなかった時にはショックを受けた。
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*ペルソナは心理学者ユングによる用語。社会や他者と適応するため、人間が無意識に、または意識的に身に着ける態度や役割のこと。

5歳まで、ミラベルとカミロは同じ子供部屋で暮らしていた。当時の二人の力関係についてはっきりしたことは言えない6

カミロの部屋は鏡だらけという仮アイデアがあった(今後変わる可能性あり)7

変身能力を持続させるのはめちゃくちゃ疲れる8

他のティーンエイジャーと同じくカミロもアイデンティティに悩むことはある9

変身後は、自分の声のままで喋ること・変身した人物の声で喋ること、どちらも可能。ただし完璧に声を操るには練習が必要
*おそらく、声色は苦なく変身能力で手に入れられても、その人の喋り方や調子まで真似るには努力が必要の意10

家族に変身してもそのギフトまでは扱えない。ただし、ルイーサの筋肉のように体格に依存する力は変身することで扱える。カミロ自身は魔法の力も扱えるようになったらいいのになぁと思っている。11

監督のインタビュー

ここからはカミロ関係なく、監督のインタビューを読んでいて素敵だなあと思った部分。

映画を観たすぐ後はアブエラとミラベルの違いや、家族との理想の関わり…など、なんとなく他者との交流について考えさせられていましたが、そもそもミラベルが自分自身と向き合うお話でもあるんですよね。

この物語では、家族に対してはとても思いやりを持っている一方で、自分に対してはすごく厳しくなってしまう心理を描いています。

例え何かを成し遂げ、周囲が期待する“あるべき自分”になれていたとしても、自らを批判してしまう。ミラベルにとって、大変な旅路でした。ミラベルは、家族には愛と思いやりを持って接していますが、自分には本当に、本当に、本当に厳しいですから。

彼女はただそんな状況から自由になり、家族を愛するように自分自身を愛したかったんだと思います。

12

奇妙に聞こえるかもしれませんが……やっぱりすべての事柄は繋がっていて、人は自分が“どう感じるか”ということをコントロールできないのです。

何かに愚痴を言ったり、文句を言ったりすることに後ろめたさを感じるのも、それがほかのことと繋がっているからなんですよね。でも、“痛み”を感じていることを自分で認識するのはとても重要なことだと思っています。

簡単ではないかもしれませんが、私たちは自分自身に、「傷ついた」「弱っている」と表現することを許してあげなければなりません。

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アブエラがあれだけ厳しいお祖母ちゃんとして描かれたのも、彼女が自分の中の痛みに気付かぬふりをして必死でやってきたから。

対してミラベルは「I'm fine」と歌うのを「I'm not fine」と歌いなおしたあの時に、彼女は自分の痛みをきちんと受け止められたんでしょうね。

映画にこめられたメッセージは一つではないと思いますが「完璧じゃなくていいんだよ」というメッセージはそのうちの一つ。

「ミラベルと魔法だらけの家」は、マドリガル家を描いた作品ですが、人の心のうちにも当てはめてみても面白いかもしれません。

厳しい言葉ばかりかけ、完璧を求め続けるアブエラの姿勢に力を失っていく家(心)…。

ミラベルみたいに優しい言葉を、どんな局面でも自分にかけてあげられたら、どんどん元気になれそうです。

少し後半の展開がはやい気がしましたが、さすがディズニークオリティ。
メッセージがしっかりしているので粗けずりな部分があっても感情移入がしやすい!
映像も、歌も一級品の楽しい映画でした。

監督は続編にも乗り気なようなので、楽しみにしています。
本編終了後のマドリガル家がどんな関係になるのか気になります。もう少しカミロの出番も増えるといいなあ…!

Footnotes

  1. https://twitter.com/thejaredbush/status/1528021168237621249?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1528021168237621249%7Ctwgr%5E13cbd3b87d594f28d4f8baa2e7605b4c2b1115cb%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Ftogetter.com%2Fli%2F1890699%3Fpage%3D7 https://twitter.com/thejaredbush/status/1479866518678622214?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  2. https://twitter.com/thejaredbush/status/1505437494937939972?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  3. https://twitter.com/thejaredbush/status/1475168385956605958?s=20&t=VhuhqvSesF7CY4nd2SPJOw
  4. https://twitter.com/thejaredbush/status/1468280857643270144?s=20&t=1CTUBe8Jrcwbh9u8GEgmlg
  5. https://twitter.com/thejaredbush/status/1468685741769125888?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  6. https://twitter.com/thejaredbush/status/1481269487718449155?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  7. https://twitter.com/thejaredbush/status/1475890429803446274?s=20&t=ofsp54uETrTGpGg-skSsZw
  8. https://twitter.com/thejaredbush/status/1528028786947608576?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  9. https://twitter.com/thejaredbush/status/1528028786947608576?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  10. https://twitter.com/thejaredbush/status/1479855826764328960?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  11. https://twitter.com/thejaredbush/status/1489601451118653441?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q https://twitter.com/thejaredbush/status/1486343236905943043?s=20&t=-JEjYvsu8iFuj9mj6fqZ8Q
  12. https://eiga.com/movie/95411/interview/
  13. https://eiga.com/movie/95411/interview/
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