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バチェラー好きの人におすすめ『The Selection』

Kiera Cass,HarperTeen; Reprint, 2003
目次

表紙が美麗

今回紹介するのは、2020年5月現在未邦訳の小説『The Selection』です。

五冊シリーズの第一作目について今回書いていきたいと思います。

高校レベルの英語があれば十分話にはついていけると思うので、気になった方は是非!

 

このシリーズ、表紙が美しいんです。

これ、ほんと素敵なんですよ…!!

見てるだけでテンションがあがります。眼福。

装丁好きの方にもおすすめ。

一応ストーリー自体は三作目の『The One』で一区切り。

四冊目からは、その後の話という位置づけです。

↓ピンときたらおすすめ

  • ティーンエイジャー向け
  • TV番組のバチェラーが好き
  • お城が舞台のきらびやかな世界観が好き
  • 二人の男性の間で揺れ動くお話が好き
  • 読みやすい英語の本が読みたい

世界観

この作品、特殊な世界観が魅力です。

ちょっとややこしいので、以下順番に説明していきます。

※英語はニュアンスで把握しているので認識を間違えている可能性があります。

アメリカは滅亡している!?

未来のアメリカが舞台ですが、戦争によりアメリカは失われ35の州によって構成されるIlléa という国になっているという設定。

統治体制は君主制。

隙あらば王宮に侵略をしかけてくる勢力がおり、安定した国家とは言い難い。

カースト制度あり

Illéaではカースト制度がありOneからEightまでランク付けされる。

下に行くほど貧しく職業も服装もランクに応じたものしか選択肢がない。

女性が結婚する場合は男性のカーストに準ずるためできるだけ高いカーストの男性と結婚することを望む親が多い。

Oneに位置する王室では王子/姫が適齢期になると結婚相手を選ぶSelectionを行う。

主人公アメリカ・シンガー(最初人名だと思わなくてびっくりしました)はアーティスト系の職業のFiveとなっています。

まさかのカースト制度!なかなかのディストピア感あふれる設定ですがお話の雰囲気自体は暗いものではありません。

Selectionとは

16歳から20歳までの独身が応募可能。

35州から一人ずつ代表者が選ばれ、王宮に招かれる。

この候補者たちはSelectedと呼ばれ王宮での生活を通して人数が絞られていく。

最終的に残った一人が王子/姫の伴侶となる。

あらすじ

物語の主人公アメリカ(17歳)は物語開始時点でアスペンと恋仲関係。
しかし、FiveのアメリカとSixのアスペンの恋は身分違いの秘密の恋。
お互いの家族からも自分たちの関係を隠しています。

そんな時、参加したくもないマクソン王子の結婚相手を決めるSelectionに選ばれた挙句、身分違いの恋に苦しんだアスペンから別れを切り出されることに。

失恋のショックにくわえ、息苦しい王宮での生活も、王子から選ばれるという立場も気に入らずヤケになっていたアメリカ。
王子とアメリカは対話を重ねるにつれ距離を縮めていきますが、王宮にエリート近衛兵として雇用されたアスペンがやってきます。

感想

ファンタジー版バチェラーみたい!というのが最初の感想でした。

各地区から候補者が選出されるところなんかはハンガーゲームにも似たところがあるのかな。

色々と設定に無茶な部分はありつつも個人的にはこういう整合性より楽しさとかワクワク感に

極振りした設定重視のお話も好きです。

お決まりの意地悪なライバルもでてきます!

でもみんながみんなそうなわけじゃなくて

「誰かを敵視したくないけど、他の人の王子とのデートの様子を聞いてると焦っちゃう」

という会話があったり。

好き嫌いがわかれそうなのは、主人公の性格でしょうか。

アメリカは愛情深く勇気のある女の子なのですが、ちょっぴり短気。

なにげにマクソンにもちかける取引も見ようによっては狡いというかフェアじゃないというか…。

強かじゃないと王宮では生きていけないと思うのでそれはまあいいとして。

マクソンとアスペンの間でかなりふらふらするんですよね~。

外国圏においてもこの点は賛否両論のようです。

マクソンがかなり早い段階からアメリカに心を決めているにも関わらず、肝心のアメリカがなかなか煮え切らない。

彼女の状況を考えると仕方のない部分はあるんですが、読みながらもどかしく感じていました。笑

そんな感じで、内容はライトな感じなんですが、はじめて英語の本を読んでみたいという方にはお勧めです!

この本は他のティーン向けの本と比べてもあまり難しい言葉が使われていないのでトップレベルにわかりやすいです。

そして同じ言葉を使うことが多いので最初はわからないなと思う単語も何度か出てくるうちに自然と覚えます!語学学習者にとってはとっても有難い話です。

映画化の動きもあるようなので今後が楽しみな作品です。

 
Kiera Cass,HarperTeen; Reprint, 2003
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